見る河内の風穴で過ごす特別なひととき2019-12-19 235 views

琵琶湖の東側の山々にひっそりと隠れるようにその鍾乳洞はある。滋賀県唯一の鍾乳洞である河内の風穴だ。
今回はこの鍾乳洞に行くため彦根駅から車で約30分かけてドライブしたが、意欲のある人なら自転車を借りて、田舎の風景や山の景色を楽しみながらゆったりとしたペースで行くこともできる。

河内の風穴に辿りつくまでの道のりは、緑に包まれた山々の風景が広がっている。透明な水をたたえた渓流に沿って道は続いており、あちらこちらに静かな山村が点在している。
河内の風穴がある小さな村に辿り着くと、駐車場を管理している地元の人から暖かい歓迎を受けた。ここで入場チケットを買い、風穴までの道をさらに進んでいく。

河内の風穴の入口までは森の小道が続いていた。巨大な杉の木に囲まれた古い神社を通り過ぎると、曲がりくねった道はさまざまな生き物たちにあふれた森を通り抜けて行く。森の木漏れ日と鳥たちの鳴声、川のせせらぎは、やすらかな気分と心地よさを与えてくれる。入口まで近づくと、観光客が登りやすいように鉄製の階段が用意されているが、隣にある古い石の小道もまだまだ充分に活用できる。

河内の風穴の小さな入口に辿り着くと、鍾乳洞内からの冷たくて気持ちいい風が出迎えてくれた。入口に入ると、照明で照らされた手すりのついた経路があり、鍾乳洞のメインホールへと導いてくれる。オレンジ色の薄暗い照明は鍾乳洞を照らし、鍾乳洞の壁や鍾乳洞内の小さな植物たちを映し出していた。

鍾乳洞の景観も素晴らしいが、さらに興味深いのは鍾乳洞内の音の風景だ。
したたる水の響きや地下水の轟々とした音、そして鍾乳洞内に棲んでいると思われる鳥の甲高い鳴声は鍾乳洞内に響き渡り、他の音とはまったく別の世界観を作っていた。

鍾乳洞のメインホールを抜けると道幅は急に狭くなり、鉄のはしごへと導かれる。はしごを登って進んでいくと立ち入り禁止のゲートがあり、その先さらに約10kmも洞窟が続いているのだが、観光客はこれ以上先には進めない。

来た道を戻りながら洞内の別の場所を探索していると、鍾乳洞の地下を流れる小川へと至る入口を見つけることもできた。

この鍾乳洞の雰囲気を堪能したくて、まだまだ何時間もとどまっていたかったが、ついに時間となって出口に向かうことにした。おそらく鍾乳洞内の静けさや森の美しさがそうさせたのだろう、鍾乳洞を出て、来た道を戻る間、今までに経験したことがないような澄んでおだやかな気持ちになれた。


河内の風穴は、涼を求める人や時間を超越した自然の醍醐味を体験したい旅人にとっては最高の場所だ。辿り着くまでにやや時間がかかるかもしれないが、それでも行く価値は充分にある。

 

河内の風穴

河内の風穴は、霊仙山系のカルスト地帯を気が遠くなるような長い年月をかけてつくりだされた鍾乳洞で、今からおよそ55万年前にできたとされています。総延長は10km以上におよび、日本国内では4番目の長さです。見学できるのは入口から200mのエリアですが、自然がつくりだした神秘的な光景を楽しむことができます。1959年に滋賀県天然記念物に指定されています。

住所 〒522-0301 滋賀県犬上郡多賀町河内
TEL 0749-48-0552
営業時間 9:00〜16:00
定休日 年末年始 / 大雪・大雨時
料金 大人 500円 / 小学生 300円




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